短編集 【善人のフリした悪人】
『分かったかね?』
「ホントに・・・ホントなんですか?」
『残念ながら。』
「・・・じゃあ・・ここはどこなんですか?
天地さん・・あなたは誰なんですか?」
『もう1度言うが、
君たち人間で言うところの“あの世”だ。
そして私は、死んだ人間を天国に送るか地獄に送るかを判断する・・・
“あの世からの使者”といったところだ。』
「天国か・・地獄?」
『あちらを見てくれ。』
天地さんは再び手をかざすと、真っ白で何もなかった部屋に扉が2つ出現した。