短編集 【善人のフリした悪人】


『三島君。問題をよく聞いて下さい。
そうすれば分かるから。

机の上に魚が3匹置いてありました。

そこに猫が3匹現れて、
1匹ずつくわえて逃げていきました。

机の上の魚は何匹になったでしょう?』



「・・・・・・・・・・。」



フッ・・・。


思わず笑うと、天地さんが不思議そうな顔をして俺の顔を見た。


『分かったか!?』


「・・・・ギブアップ!!!」


『っておい!』


「諦めの早さが俺の長所なんです!」


『なるほど・・。分かりました。
正解は“6匹”です。」


「6匹!?どうしてですか?」

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