短編集 【善人のフリした悪人】
『最後のゲームは、善人悪人ゲーム。
今から私とアタル君がそれぞれ、
“善人”か“悪人”になります。
“善人”役は、
どんな質問にも正直に答えます。
“悪人”役は、
どんな質問にも嘘をつきます。
三島君。君には3回の質問権を与えるから、自由に質問をして、
私とアタル君のどちらが“善人”で、
どちらが“悪人”かを当ててもらう。』
・・・・これもどっかで聞いたことがあるようなゲームだ・・。
あれ?でも待てよ?
俺の考えを見透かしたのか、
ゲームルールについて聞こうと思ったところで、天地さんが信じられないルールを追加し始めた。
『ただし、これだけでは、
“1+1=2ですか?”
という質問をするだけで1発で分かってしまう。』
「・・・それに近い質問をしようと思いましたよ・・。」
『“善人のフリした悪人”。
“悪人のフリした善人”。
この2つのパターンも加える。
私とアタル君は、
善人かもしれないし、
悪人かもしれないし、
善人のフリした悪人かもしれないし、
悪人のフリした善人かもしれない。』