短編集 【善人のフリした悪人】


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紫鬼が残飯を求めて宴会場に辿り着いた時、

信じがたい光景が彼を包みました。


疎外され、“ダメ鬼”、“鬼族の恥”と罵られていたとはいえ、

同じ鬼として何十年とこの島で暮らしてきた仲間達の変わり果てた姿。


まるで“山”のように転がり積み上げられていた死体の数々。



かろうじて息のあった仲間を1体見つけましたが、

手当てをしようと近づいたところで、

“人間とその家来にやられた。
豪鬼の親分が危ない”

そう呟き息絶えてしまいました。


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