想うほどに苦しくて...

チュン、チュンー

小鳥の鳴き声が微かに聞こえて目を覚ました。
私は顔を洗って制服を着た。真新しい制服はまだ着慣れてないようで、違和感を与えた。

｢お母さんおはよう〜｣
私は食卓へと足を運び大好きなお母さんのサンドウィッチにミルクティーを口へと運んだ。
｢美羽おはよう。お母さん今日お出かけして夜までいないけど何かあったら連絡するのよ？｣
お母さんは慣れた手つきでお皿を洗いながら言った。
｢わかった。じゃあそろそろ行くね！｣
｢行ってらっしゃい、気をつけてね〜。｣
｢いってきまーす。｣

朝のホームルームが終わり、1限目がはじまろうとしている。
最悪、体育だ…。忘れてた。
先生に心臓病のことをいえば楽なんだろうけど、先生が知れば確実に特別扱いをする。でなかったら嫌な目でみてくるだろう。だから私は言いたくなかった。
先生には、諸事情で体育は出られないと言っておいた。
生徒からの目はあまり良くないんだろうけど、仕方なく諦めた。