キスからはじまる
「それじゃ、胡春、楽しんできてねっ!」
終業式が終わり、放課となった。
「メグちゃんも、遊園地楽しんできてね!!」
メグちゃんとバイバイして、急いで家に帰った。
世良くんと、城山の入り口に、6時に待ち合わせになっている。
まだ時間はたっぷりあるけれど、わたしのことだから余裕を持ったほうがいい。
家に帰ると、すぐに顔を洗って、まず、お化粧をはじめた。
いつもより丁寧に。
世良くんに少しでも可愛いって思ってほしいから。
でも、違いすぎるとおかしいから、これくらいにしておこう。
そして、昨日のうちに決めておいたワンピースに着替える。
あとは、髪の毛をゆるく巻くだけ。
この、巻くのが時間かかるんだよね。
あんまり巻かないから、慣れてないし。
やっぱり時間がかかってしまって、準備にはやくとりかかってよかったと思った。