キスからはじまる
「わあ~!どれもおいしそう!迷うね~」
パンケーキ屋さんに到着し、洋風なオシャレな内装に見とれながら、案内されたテーブルに着席した。
メニューを開き、どのパンケーキにするかを決める。
「ミルクティパンケーキって食べたことない!わたし、これにしようなあ~」
わたしがそういうと、
「私もそれにするつもりだった!」
とメグちゃんはにやりと笑った。
店員さんに注文をし、パンケーキができるまでしばし待つ。
「だいぶ体あったまってきたね」
学校からパンケーキ屋さんまでは歩いて5分だったけど、11月のこの寒さは、その5分だけでもわたしたちの体を冷やすのには十分な時間だった。
「うんっ、暖房きいててあったかいね」
「あ、そうだ。今、ダイの誕生日プレゼントなににするか悩んでるんだよね」
メグちゃんは「うーん」と吐き切るように言葉を漏らしながらひじをついた。