- 作品番号
- 1526932
- 最終更新
- 2024/09/11
- 総文字数
- 92,871
- ページ数
- 228ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 24,838
- いいね数
- 1
- ランクイン履歴
-
青春・友情47位(2019/01/26)
俺の髪色と同じ色をした空に、君は願いを込めた。
――自分の分まで、俺達が幸せになるようにと。
そんな幻想と祈りを叶えるためだけに、
俺達に精一杯の愛を贈って、
あの日、君は消えた。
空我(クウガ)・フィリア=セント。
母親に虐待されたことがあり、軽度の記憶障害を抱えている。
×
赤羽奈々絵(アカバナナエ)
重度の病気持ちで、秀才。自分の存在理由を知りたがっている。IQは180ある。
×
日比谷恵美(ヒビヤメメグミ)
社長令嬢の姉気質な女の子。奈々絵の彼女で、裕福すぎる家庭に不満を抱えている。
好きだったから、できないこともある。
好きだったから、譲れないこともあったんだ。
赦されることなら、君に愛してるって言いたかった。
赦されることなら、ずっとお前らのそばにいたかった。
俺が、死ねばいい子供じゃなかったなら。
「お前が死ねばよかったんだ!!」
家族が死んだ葬式で親戚に言われたのは、そんな酷い言葉だけだった。
女みたいな名前で愛想もない子供より、その子を庇っ手死んだ姉の方が優秀で、いつも笑ってるから。みんな、俺が死ねばよかったんだって言った。
……好きで生き残ったわけじゃない。
俺に生きる意味なんかない。神様がいるなら、どうか時間を戻して……。
そしたら、今度は俺が死ぬから。
「あたしは、奈々絵が生きててよかったと思ってる」
「お前だけそう思ってても、意味ねぇよ」
恨まれたことしかない彼の瞳は、あまりにも暗すぎる。
その暗い瞳を明るくするのは……。
「――奈々絵のことは、俺に任せてくれないか。あいつの気持ちを一番わかってるのは、俺だと思うから」
――少年はただ、誰かに必要とされたかった。
*暴力表現やグロ描写が多々あります。嫌な人はお引き取り願います。
――自分の分まで、俺達が幸せになるようにと。
そんな幻想と祈りを叶えるためだけに、
俺達に精一杯の愛を贈って、
あの日、君は消えた。
空我(クウガ)・フィリア=セント。
母親に虐待されたことがあり、軽度の記憶障害を抱えている。
×
赤羽奈々絵(アカバナナエ)
重度の病気持ちで、秀才。自分の存在理由を知りたがっている。IQは180ある。
×
日比谷恵美(ヒビヤメメグミ)
社長令嬢の姉気質な女の子。奈々絵の彼女で、裕福すぎる家庭に不満を抱えている。
好きだったから、できないこともある。
好きだったから、譲れないこともあったんだ。
赦されることなら、君に愛してるって言いたかった。
赦されることなら、ずっとお前らのそばにいたかった。
俺が、死ねばいい子供じゃなかったなら。
「お前が死ねばよかったんだ!!」
家族が死んだ葬式で親戚に言われたのは、そんな酷い言葉だけだった。
女みたいな名前で愛想もない子供より、その子を庇っ手死んだ姉の方が優秀で、いつも笑ってるから。みんな、俺が死ねばよかったんだって言った。
……好きで生き残ったわけじゃない。
俺に生きる意味なんかない。神様がいるなら、どうか時間を戻して……。
そしたら、今度は俺が死ぬから。
「あたしは、奈々絵が生きててよかったと思ってる」
「お前だけそう思ってても、意味ねぇよ」
恨まれたことしかない彼の瞳は、あまりにも暗すぎる。
その暗い瞳を明るくするのは……。
「――奈々絵のことは、俺に任せてくれないか。あいつの気持ちを一番わかってるのは、俺だと思うから」
――少年はただ、誰かに必要とされたかった。
*暴力表現やグロ描写が多々あります。嫌な人はお引き取り願います。
- あらすじ
- 奈々絵は親友の空我と一緒に、生きる意味を探す旅に出た。奈々絵は、ある複雑な想いを抱えながら、空我と旅を共にしていた。そして彼は突如、「俺のこと、忘れて生きて」そう告げて姿を消した。その理由とは?全ての結末を知った時、貴方はきっと涙する。これは、俺達だけが知っている物語。――それは、心に号哭を秘めて、最期の瞬間まで俺達の親友であろうとした君の話だ。
目次
-
0本 自分を生かそうと思えなかったんだ。
-
1本 それでも、俺があんたを生かす。
-
2本 あいつらとなら、必ず見つかる気がするから。
-
3本 世界は理不尽すぎるから、生きる意味を本気で見つけたかった。
-
4本 五人で、一緒に見つけたかった。
-
5本 もし見つけることができたら、来なかったあの日と同じ景色を見よう。
-
6本 俺は、お前らに嘘ばっかついてる。
-
7本 俺は、何度だって嘘をつくよ。
-
8本 お前が笑ってくれるなら。
-
9本 お前は、俺の生きる希望だから。
-
10本 なぁ、笑えよ……たとえ、――でも。
-
11本 お前らが笑えば、何でもいい。
-
12本 本音を隠して、嘘をついたって。
-
13本 ――全て終わりにしよう。
-
14本 大好きな君に、サヨナラを告げて。
-
15本 じゃあな、俺の天使。
-
16本 君の幸せのため。そして、天使の幸せのために。
-
17本 ――生きて、生きて、幸せになって。
-
18本 もしもう一度だけ君に会えたら、精一杯の愛を贈ろう。
-
19本 いつまでも待ってるよ。空から君に愛を贈って、何年だって。
-
20本たとえお前らが、俺がいないと笑えないと言ったとしても。
-
好きだ。大好きだ。そばにいたい。怖い。嫌だ。独りにしないで。置いていかないで。死にたくない。
-
生きるよ。君が空で笑ってくれるなら、私達は今日も息をしよう。
この作品の感想ノート
永時様、こんにちは。
またもや感想ノートにお邪魔致します。最終頁まで読了させて頂きました。空我へのありったけの愛をと願う奈々絵…。永遠の証になるであろうプリクラに込められた、奈々絵の空我を想う気持ちが凄く痛かったです。支えてくれる温もりに奈々絵の心に仕舞おうとした本心が見え隠れして、心を震わせました。本当は3人でいたい…皆で幸せで笑っていたい、心の叫びが悲痛過ぎて涙が零れてそうでした。無理なのは十分に知ってはいるけれど、それでもどうにもやり切れない奈々絵の想いは、他の皆にもきっと伝わっているんだろうなと感じています。また、拝見させて頂きますね。
志月 彩珠さん
2018/12/07 16:41
永時様、こんにちは。
最終頁まで拝読させて頂きました。
生きる事の意味を探しながら、生と死の狭間の中で揺らぐ心をぐっと堪え、友情という1番大切なものを失わないよう、必死に呼吸をする主人公の慟哭が聞こえてくるような、そんな臨場感がありますね。
卒絶で理不尽な世界の中で、誰もが生きている…そんな想いを痛感させて頂けるような、そんな作品でこの先がとても気になっております。
スッと入り込んでいけるような文章にはいつも心がざわざわときらめいて、物語を読み進める指につい力が入ってしまう程です。
これからも応援しておりますので、頑張って下さいませ。
志月 彩珠さん
2018/11/26 09:50
最終ページまで読ませていただきました
初めのページの
プロローグはとても素敵で
物語に入り込みやすかったです!
人の尊さを感じさせる
内容で 今後も楽しみです!
星月 悠那さん
2018/11/19 07:03
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