生きろ。死にたくなかった君の号哭を、俺達は死んでも忘れない。

「えっ、でも……」

「はぁー。こういう時くらい、男を立たせろよ。……どうせたがが百円だし、病人の俺は、頼り甲斐なんて全然ねぇかもしんねぇけどさ……」

ため息を吐いて、部が悪そうに頭を書きながら俺は言った。

「ううん、そんなことないよ。……あたしはいつでも、奈々絵のこと頼り甲斐のある彼氏だと思ってるよ」

掴まれてない方の手で俺の腕を掴んで、恵美は言った。

「じゃあ、言う通りにして?今は俺が払うから、な?」

「うん!」

陽気に笑ってそう言うと、恵美はさぞかし嬉しそうに笑った。


「うわっ、カメラあんじゃん!!」

両替機から戻ってきた空我は、中に入ってすぐに、数メートル頭上に置かれたカメラを見て、驚きの声を上げた。一瞬、俺達の会話が聞こえていなかったかとドキッとした。

俺達をからかってない様子から察すると、どうやら、全然聞こえてなかったみたいだ。空我に続いて、一緒に戻って来た純恋や潤も、中に入って来た。

「そりゃそうだろ、プリクラなんだから」

「へー、プリクラは全部こういう風になってんだな!」

あたかも当然のように俺がそう突っ込むと、空我は、物珍しそうに辺りをキョロキョロしながらそう言った。

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