生きろ。死にたくなかった君の号哭を、俺達は死んでも忘れない。
“お前が死ねばよかったんだ!!”
“なんでお前が生きてるんだ!”
‘お前が死ねば、みんな幸せだったのに!”
それらは、全て呪いの言葉だ。
あの日、家族の葬式で口々にそんな言葉を吐かれ、俺は目の前が真っ暗になり、ビルの屋上からの自殺を志した。
けれど、俺は、気がつけば病院のベットにいた。
「んっ、母さん……っ」
突然聞こえてきたその声に顔をしかめて、俺はあたりを見回した。すると俺は、すぐに、ベットの横にあった丸椅子に、小学生くらいの男が座っているのに気がついた。
――それが、当時の空我だった。
「こいつが、俺を助けたのか……?」
空我を見て、呆然と俺は呟いた。