生きろ。死にたくなかった君の号哭を、俺達は死んでも忘れない。
「……なっ!?」
頬をリンゴみたいに真っ赤にして、空我は押し黙った。
「……俺が生きてることに、意味なんてないんだよ。だって俺は、殆どの奴に死を望まれてるんだから」
死んでた方がマシな奴なんていない。
そんなものは、絵空事だ。
だって俺は、少なくとも親戚中に死を望まれてるんだから。
どうせお前も、俺の話を聞いたら、“俺が死んでた方がよかった”って手の平を返すみたいに言うんだろう?
下らないんだよ。何もかも。
生きていればいいことがある?
“――存在することには意味がある?”
笑わせるなよ、姉ちゃん。
……そんなものは、微塵もねぇよ。