生きろ。死にたくなかった君の号哭を、俺達は死んでも忘れない。
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「奈々、恵美!!」「……2人とも、お帰り」
図書室を出ると、男の子二人と、女の子が私達に声をかけてきた。
一人目の男の子は、日比谷潤。紫色の外ハネした髪に、ほんの少しつり上がった瞳をした彼は、あたしの双子の兄だ。
もう一人の男の子の名は、空我・フィリア=セント。快晴の空を体現したかのような青い髪をした彼は、アメリカと日本人のハーフだ。
「……お前ら、わざわざありがとな」
どうやら2人とも、わざわざ奈々絵を迎えに来てくれたらしい。