生きろ。死にたくなかった君の号哭を、俺達は死んでも忘れない。
【恵美side】
21本
好きだ。
22本
そばにいたい。
23本
嫌だ。
24本
死にたくない。
25本 恵美、生きて。どんなに辛くても、苦しくても生きて。生きて、生きて、四人で幸せになって。ありがとう恵美、俺を救ってくれて。俺はお前達に出会えて、本当に幸せだったよ。俺はお前らの幸せを、いつまでも祈っている。
願えない。
お前らの幸せなんて願えない。祈れない。
できることなら、また五人で。ううん、美弥香も入れて、今度は六人で、また旅行に行きたい。みんなでバーベキューをして、花火をして、水族館に行って、プリクラを撮って、花見に行って、ショッピングがしたい。
独りにしないで。嫌だっ、置いていかないで。
怖い。嫌だ嫌だ嫌だ。
殺さないで。
「……多分奈々絵君は、僕がその包装紙を恵美さんに贈ったと知ったら、僕を恨むに違いありません。
それでも僕は、どうしても、貴方にそれを贈りたいと思った。
……だってそれは、紛れもなく、彼が必死に死に抗って、どうにか貴方と生きようとした証なのだから」
「……うっ、うっ、ひっ、ひっく……っ」
膝から床に崩れ落ちて、私は涙を流した。