生きろ。死にたくなかった君の号哭を、俺達は死んでも忘れない。
生きるよ。君が空で笑ってくれるなら、私達は今日も息をしよう。

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「んー」

窓から照りつける朝日が眩しくて、私は目を覚ました。


奈々絵が亡くなってから、七年が過ぎた。

「……お父さん、お母さん、ごめんなさい。私と潤は、お見合いもしないし、家も継ぎません」


彼がいなくなってから、私は生まれて初めて、潤と一緒に両親に反抗して、自分達で進路を決めた。


そして、私は今では、孤児院の先生を務めている。


潤は空我と共に小児科の医者になって、かつての奈々絵と同じか、あるいはそれよりもひと回りかふた回りも小さな子供の世話をしているようだ。


純恋は、そんな二人を支える優秀な看護師になった。そして美弥香は、中高生のスクールカウンセラーの先生になった。


私が医療関係につかなかったのは、爽月さんに、奈々絵が生まれてまもない頃、孤児院に捨てられたことを教えてもらったからだ。

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