生きろ。死にたくなかった君の号哭を、俺達は死んでも忘れない。
四人が階段前のところに到着すると、そこにいた奈々絵は、息を切らしていた。
「……はぁっ、はぁ……っ」
胸を片手で抑えて、奈々絵は階段前の壁に、だるそうによっかかっていた。
「奈々絵、大丈夫?」
慌てて、恵美は奈々絵の肩を支えようとした。
「………別に問題ない、行くぞ」
しかし、奈々絵は恵美の前で片手を左右に降って、平気だと示し、そう雑に吐き捨てた。それからすぐに、奈々絵は階段を上がり始めた。