生きろ。死にたくなかった君の号哭を、俺達は死んでも忘れない。
「……全く、しょうがねぇな」
「アハハっ、本当にな」
呆れ気味にそう吐き捨てると、奈々絵はゆっくりと俺の方に歩いてきた。奈々絵の後ろにいた潤も、可笑しそうに笑いながら、俺達のいる方に歩いてきた。
「……綺麗だなー。空我の髪色にそっくりだ」
奈々絵はそう言って、楽しそうに笑った。
「……ああ、そうだな」
潤も賛同するようにそう言って、風でふわふわと揺れる、俺の髪を触った。
「……ここに、お前らと来れてよかったよ。わがまま聞いてくれて、ありがとな」
奈々絵はそう言って、悲しそうに笑った。