生きろ。死にたくなかった君の号哭を、俺達は死んでも忘れない。
6本 俺は、お前らに嘘ばっかついてる。
翌日。ろくに寝付くこともできずに朝を迎えてしまった俺は、ベットの上に座って空を眺めていた。
窓ガラスに映った自分の瞳は、真っ赤に腫れていた。
昨日、泣き止んでから風呂に入っても、気分は全く晴れなかった。
この瞳は、その証拠なんだろうか……。
ブーブー。
『美弥香:新着メッセージが一件あります』
枕元にあった携帯をとって電源を入れると、画面には素っ気ない機械的な文体でそう書かれていた。
ロックナンバーを開いて携帯を起動し、俺はメッセージアプリを開いた。
『美弥香:少しは落ち着いたか?頑張れ。
また夜にな』
通知が来た時と似た素気ない雰囲気を醸した文体だった。
でも、たったそれだけで、俺は泣きそうになった。
『ありがとう』
それだけ送って、俺は携帯の電源を切った。
――俺は独りじゃない。
――大丈夫。きっと、まだ頑張れる。