生きろ。死にたくなかった君の号哭を、俺達は死んでも忘れない。

 一週間で交際を始めるなんて、旗からみればかなり馬鹿げていると思う。でも、あたしはその選択したのを、微塵も後悔していない。

 だって私は、彼の全てが好きだから。
 少し意地っ張りで素直じゃないところとか、照れたら頬が赤くなるところとか、他にもたくさんあるけれど、とにかく私は、彼の全てが好きだ。
 
 後ろから奈々絵を見ていたあたしは、彼が見ていたそのアルバムが英語表記なのに気づいて、思わず声を上げた。

「うわっ!? このアルバム英語じゃん!!よく読めるね?」 

 アルバムは、写真を撮った日付も、表紙の言葉も、何もかもが英語だった。

「……そりゃ、病院でできるのなんて、本読むかパソコンいじるかぐらいだからな。もう英語は大抵訳がなくても読めるようになったよ」


「ごめん。……いいにくいこと、言わせちゃったね」


 そう言い、あたしは慌てて両手を合わせる。


「……いや、いいよ。大丈夫。もう帰ろう」


 奈々絵はそう言い、あたしの頭を撫でてから、アルバムを元の位置に戻した。





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