生きろ。死にたくなかった君の号哭を、俺達は死んでも忘れない。
「昨日の夜調べたんだけどね、この町、水族館とか屋上転園とか、色々と遊べるところがあるみたいなの。ほら、奈々絵は生きる意味を見つけるのを前提として、空我も楽しませたいんでしょう?
それなら、まずは空我が楽しめる場所に行くのがいいかと思って。
もちろん、海で遊ぶのを楽しめるのが一番なんだと思うけど、今はまだできないと思うから。それなら、まずは空我が行きたいところに行って、最終的には海でも遊んで。そうやって旅行を楽しむうちに、奈々絵の生きる意味が見つかれば、それ以上のことは無いかなって」
遊楽町おすすめ施設と書かれた記事を映し出す携帯と俺の顔を交互に見ながら、恵美は満足そうに笑った。
「……そう、だな」