生きろ。死にたくなかった君の号哭を、俺達は死んでも忘れない。
適当にあしらって、俺はさっきアイス屋の近くのコンビニで買った、飲むヨーグルトを飲んだ。
一緒にアイスを買わなかったのは、合併症のせいだ。塩分を取りすぎると進行しやすいんだって、言えるものなら言ってしまいたかった。
「まーいいんじゃね?奈々絵がノリ悪いのはいつものことだし」
「おい空我、それどういう意味だ」
つい空我の言葉にイラついて、俺は嫌そうな顔で空我を見た。
「……だって、俺、奈々絵と花火したかった」
頬を膨らませて、空我は小さな声でそう言った。
「……っ!?
……それは、ごめん」
今にも泣きそうな空我の様子を見て、俺は狼狽えた。
「……別にいいけど、できないなら最初からそう言え。花火の直前に言うな。でないと、俺達みんな心配だ」
俺を見て、空我はさぞかし不満げにそう言った。
それは、図星だった。
確かに、あの時の俺は、体調が悪すぎたのもあって、そういう心配をかけることに、気が回っていなかったのかもしれない。