生きろ。死にたくなかった君の号哭を、俺達は死んでも忘れない。
7本 俺は、何度だって嘘をつくよ。
花火が夜空に散って消えるみたいに、想いも消せたらよかったのに。
生きたいって想いも、死にたくないって想いも。
生きた意味を見つけて、悔いなく死ねるようになりたいって想いも。
それどころか、いっそ、君を好きだって想いすらも。
でも、そんな風に想いが消えたら、何もかもなくなって生きていけなくなってしまうから。やっぱり、俺は何があっても、そんな数々の想いを胸に留めて、嘘を付き続けるんだと思う。
たとえそれでたくさんの悔いが残って、生きた意味が見つからなかったとしても。
――だって俺は、お前が笑えば、何でもいいんだから。
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アイスを食べてから、俺達はまた、水族館を回った。
水族館のある程度奥に差し掛かると、アシカやアザラシ。あるいはペンギンなどが、水の上に氷を張ったブースにいるところに出くわした。
「うわっ、ペンギンだー。可愛い。奈々絵ー写真撮ろうよ!!」
「……ん」
「ハイ、チーズ」
恵美に携帯を渡され、潤は迷いなくシャッターを押した。
氷の世界を背景に撮ったその写真の中で、恵美のオレンジ色の髪は、太陽の光に反射して、キラキラと煌めいていた。