こじらせ女子の恋愛事情
こじらせ脱出したいんです。
「おはようございまーす。」
間延びした声がカウンター越しに響く。
「はぁい。おはようございまぁす。」
更にゆるりとした口調で可憐ちゃんが受け答えをする。
カウンターには依頼票を持った宗田くんが爽やかに立っていた。
「依頼票、お預かりしますね。」
依頼票を持って奥へ行こうとする可憐ちゃんの背中越しに、宗田くんが声をかける。
「よろしく。あのさ早川さん。お花見のときのピザの代金、誰が払ったか知らない?」
「えっ?知らないです。真知さん知ってます。」
少し奥まったところで作業をしている私へ、可憐ちゃんが尋ねてきた。
「…私が払ったよ。」
手を止めて宗田くんのいるカウンターへ行くと、宗田くんの眉間にシワがよっていた。
「仁科、そういうことはちゃんと請求しろよ。」
「だって幹事誰だか知らないし。」
「そりゃ悪かった。で、いくらだった?」
「覚えてないよ。レシートカバンの中だし。ロッカーだし。」
口を尖らせる私に宗田くんはため息をつき、可憐ちゃんから図面を受けとると捨て台詞を吐くかのように言った。
「定時後、迎えに来るから。残業するなよ。」
パタンと扉がしまる。
ちょっと。
私、返事してませんけどー。
強引すぎやしませんか?
間延びした声がカウンター越しに響く。
「はぁい。おはようございまぁす。」
更にゆるりとした口調で可憐ちゃんが受け答えをする。
カウンターには依頼票を持った宗田くんが爽やかに立っていた。
「依頼票、お預かりしますね。」
依頼票を持って奥へ行こうとする可憐ちゃんの背中越しに、宗田くんが声をかける。
「よろしく。あのさ早川さん。お花見のときのピザの代金、誰が払ったか知らない?」
「えっ?知らないです。真知さん知ってます。」
少し奥まったところで作業をしている私へ、可憐ちゃんが尋ねてきた。
「…私が払ったよ。」
手を止めて宗田くんのいるカウンターへ行くと、宗田くんの眉間にシワがよっていた。
「仁科、そういうことはちゃんと請求しろよ。」
「だって幹事誰だか知らないし。」
「そりゃ悪かった。で、いくらだった?」
「覚えてないよ。レシートカバンの中だし。ロッカーだし。」
口を尖らせる私に宗田くんはため息をつき、可憐ちゃんから図面を受けとると捨て台詞を吐くかのように言った。
「定時後、迎えに来るから。残業するなよ。」
パタンと扉がしまる。
ちょっと。
私、返事してませんけどー。
強引すぎやしませんか?