焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
「俺たちの仕事で大切なのは、言葉にしなくてもお互いが信頼し合っていることだと思うんだ。相手が自分のことを信頼してくれている、だから俺も信頼しようと思える関係。……それは恋愛でも同じだと思っている」

「恋愛も……?」

ずっと口を挟むことなく聞いていたけれど、つい声を上げてしまった。すると織田くんは首を縦に振った。

「あぁ。言葉にしなくても、滝本に俺の気持ちが伝わるように接したいといつも思っている。誰よりも大切にしたいし、甘やかしたい。この気持ちがいつか滝本に届いて俺と同じ気持ちになってくれたら、全力で守って幸せにしたいと思っているよ」

ストレートな熱い想いに胸がトクンと鳴る。

まるで他人事のように、織田くんに好きになってもらった人は幸せになれると思ってしまう。

こんなに素敵な人が、私を好きと言ってくれる現実がいまだに信じられない。

だからこそ、織田くんに対して私も誠実でいたいと思う。自分の気持ちがまだよくわからない曖昧なままで、彼に答えを出してはいけないと。

「……ありがとう」
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