焦れ恋ロマンス～エリートな彼の一途な独占欲

みどりに相談したら珍しく、『悩んで答えを出すことも大切だよ。そこはひとりで考えないと』と言うばかりで、それ以上のアドバイスはなかった。

けれどみどりの言う通りだよね。こればかりは人に答えを頼ってはいけないと思うから。
自分自身で考えて答えを出すべきだと思うから。
そう、思っていたけれど……。

「ほら、悩みがあるなら吐け。楽になるぞ？」

まるで取り調べ中の警察官のような言い方で聞いてきた門脇部長。

答えを求めるわけではない。……ただ、話を聞いてもらってもいいかな。仕事でミスした時、彼に叱咤されると背筋が伸びるのと同じように、門脇部長にもみどりと同じようなことを言ってもらえたら、答えに近づけそうな気がするから。

思い切って門脇部長に打ち明けた。

「あの……大変お恥ずかしい話なのですが……」

そう前置きすると彼にすぐに「安心しろ、笑ったりしないから」と言われ、言葉を選びながら話していった。