焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
じゃあ会おうと思えば会えるし、連絡も取れるんだね。そう思うと、嬉しくて頬が緩む。

『最近なにしていたの? なにか変わったことあった?』

「変わったこと……」

真っ先に頭に浮かぶのは、織田くんのことばかり考えていて仕事でミスしたこと。だけどそんなこと、とてもじゃないけれど言えない。

『なにかあったのか?』

なにも言わない私に、彼は心配そうに尋ねてきた。

「あ、ううん! なにもないよ。ただその……」

なにかうまい言い訳が思いつかずにいた時、ついさっき愛に同窓会に誘われたことを思い出した。

織田くん、しばらく陸地勤務に入るって言っていたよね? だったら二週間後の同窓会にも来られるんじゃないかな。

でも記憶の中で、私が参加した同窓会には織田くんは一度も来ていない。『忙しいみたいだよ』って言うのを聞いた気がする。

今回も参加できないかな。……でもきっと、みんなも織田くんに会いたいと思うし、なにより私が会いたい。
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