焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
参加したいと言っていたし、婚活にかける情熱を知っているからこそ、うまくいってほしいな。
シャンパンをチビチビ飲みながら、どこか客観的に婚活パーティーの様子を眺める。

注意事項にもあったけれど、海上自衛隊主催の婚活パーティーということもあってか、テレビの取材が入っている。

その取材班がカメラで追っているのは、多くの女性に囲まれている自衛官だった。

たくさんの女性に取り囲まれているから、その人が見えないけれど……カッコいい人なのかな?

自己紹介の際、なんて言うか迷いに迷っていて男性の自己紹介をしっかり聞いていなかったから、どんな人がいるのか知らない。

これじゃ本当、なんのために参加したのやら……だよね。

チビチビ飲んでいたシャンパンも残りわずかとなり、おかわりをもらおうと思い、バーカウンターへ向かう。

「どうぞ」

「ありがとうございます」

元々アルコールに強くないから、シャンパン一杯飲んだだけでも顔が熱い。バーテンダーから今度はウーロン茶を受け取ると、背後から聞こえてきた声。
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