焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
「明日も電話してくれるって言ったよね……?」

ってことは、明日もまた電話で話せるってこと? 当たり前のことを頭の中で繰り返して納得して、嬉しさで『きゃー!!』と叫びたくなり、クッションをギュッと抱きしめた。

そういえば陸人のことを好きになって、少しずつ距離が近づくたびに今みたいな気持ちになっていた気がする。

ちょっとしたことで心が満たされて、たまらなく嬉しくて幸せな気持ちになれていた。……ううん、今、感じる幸せは昔以上かもしれない。

「早く会って、今の気持ちを伝えたいな」

門脇部長の言う通り、伝えないとわからない気持ちもあるはず。それに彼に会える時間は限られている。

その時間を無駄に過ごすことなく、後悔しないように伝えたい。その思いでいっぱいだった。


次の日の夜から、短い時間でも毎日夜、電話で織田くんと話しをした。内容は本当に些細ないこと。

お互いの仕事のこと、その日に食べた物や最近ハマっていること。小さなことを少しずつ知っていって、また彼への恋心を積み重ねていく。
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