焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
「よし、そろそろ時間になるし始めようか。美味しい料理注文しておいたから、いっぱい食べようね」

「うん!」

幹事の愛はどこまでも気遣ってくれていて、人数が多いから二テーブルに分かれるようにしてくれていた。

「これなら志賀と話さずに済むでしょ?」

「うん、ありがとう」

愛がうまく振り分けてくれて、私と陸人は別々のテーブルについた。これで顔を合わせずに済む。

愛のおかげで同じテーブルのみんなと、美味しい料理とお酒と共に高校時代の話を中心に盛り上がっていく。

「あ、そういえば今日は織田も来るんだよな?」

「織田くんが来るの、初めてだよね? すっごい楽しみ」

彼の話題になり時間を見ると、同窓会が始まって一時間が経とうとしていた。そろそろ織田くん、来るかな。

気になってバッグからスマホを取り見ると、新着メッセージ一件ありの文字が。すぐにタップして確認すると、織田くんからだった。

【今からそっちに向かうね】

絵文字ひとつない男の人らしいメッセージ文。あと少しで久しぶりに織田くんに会えるんだ。

自然とスマホを持つ手が強まる。
< 136 / 266 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop