焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
再会してからずっと私に気持ちを伝え続けてくれた織田くんに、今度は私が伝えたい。好きって気持ちを。

少しでもいい。私と同じように幸せな気持ちになってほしい。

その一心でいまだに頬を赤く染めて照れている織田くんを、真っ直ぐ見据えた。

「あのね、織田くん……私はまだ正直、自分の気持ちも織田くんの気持ちも、この先変わったらどうしようって不安に思う時があるの」

彼はそっと私の話に耳を傾けた。

「それに恋愛って同じ時間をたくさん過ごして、相手のことを知って……。それから気持ちが生まれるものだと思っていたの」

「……うん」

織田くんは相槌を打ちながら、口を挟まず聞いてくれている。

「でも織田くんと再会して、私の考え方全部が変わったの」

「――え」

大きく目を見開き驚く彼に緊張しながらも、自分の気持ちを吐露した。

「一緒に過ごした時間とか、相手を知るための時間なんていらない。恋愛って直感でするものなんだって。気づいたら好きってこともあるんだって」

私の告白に混乱している織田くんに、溢れ出る想いを吐き出す。
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