焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
織田くんとは、高校一年生から三年生まで同じクラスメイトだった。

よく話すようになったのは高校一年生の時、一緒に文化祭実行委員をやったのがきっかけ。
責任感が強くて気が利いて、誰にでも優しくて……。彼を知れば知るほど好感を抱くようになり、文化祭が終わってからもよく話していたクラスメイトのひとりだ。

大学は別々になり、高校を卒業してから一度も会っていなかったけれど……まさか自衛官になっているとは、夢にも思わなかった。

それから私たちは会場の隅に移動して、昔話に花を咲かせた。

「それにしてもびっくりしたなぁ。織田くんが自衛官になっていたなんて」

でも昔から責任感の強い人だったから納得かも。それに、異性に人気なのは今も変わらないんだ。

さっき取り囲まれていたように、高校時代も織田くんは女子から人気だった。

誰に対しても分け隔てなく接してくれて優しかった。女子だけではなく、同性にも人気だったな。

徐々に蘇る記憶に口元が緩む。

「どうして自衛官になろうと思ったの?」
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