焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
ちゃんとわかってる。恋愛は初心者に近いけれど、自分が言った言葉の意味くらい理解しているから。

大きく頷くと織田くんは私の腰に腕を回し、軽々と抱き上げた。

「きゃっ!?」

突然身体が宙に浮き、悲鳴にも似た声を上げ彼の首元にしがみつく。

織田くんは来た道を戻りながら私に尋ねてきた。

「寝室は……こっち?」

彼が向かった先はリビングの隣の部屋のドアの前。

「……うん」

しがみつく力を強め答えると、織田くんは顔を上げ私の頬にキスを落とす。

たったそれだけで心臓が壊れるほど暴れ出す。

大丈夫かな、久しぶりすぎて心配になる。

これからすることを考えると恥ずかしくて死にそうになる。でも織田くんともっと一緒にいたい。

寝室に入ると、織田くんは壊れ物を扱うように優しく私をベッドに下ろした。

真っ暗な室内には廊下から漏れる電気の灯りと、カーテンの隙間からの月明かりで、ちょっぴり幻想的。

少しずつ目が慣れてきて、私に覆い被さってきた織田くんの表情も見える。

「織田くん……」
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