焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
「織田くっ……」

声にならなくて息も途絶え途絶えになる中、彼は甘い声で囁いた。

「思いっきり優しくする」

言葉通り、不器用な手つきで私の身体に優しく触れて、とことん甘やかされた。

そして何度も何度も求められ、いつの間にか私は彼の腕の中で意識を手離していった。



次に目が覚めたのは、優しく頭上を行き来するぬくもりに気づいてだった。

「んっ……」

ゆっくりと瞼を開けると、すぐ目の前には私を愛しそうに見つめる織田くんの顔があって眠気も一気に吹き飛んだ。

あ、あれ……!? どうして織田くんが!?

軽くパニック状態になるも、彼に「おはよう」と言われ額にキスを落とされた瞬間、鮮明に昨夜の記憶が蘇る。

「あ……おはよう」

思い出すと恥ずかしくて、顔を半分隠すように布団に潜り込んだ。

だって織田くん、初めてだって言っていたのに全然そんな風に感じなかった。

もちろん私だって経験したのは陸人とだけだし、初心者なのは変わらない。でもなんていうか……色々とすごかった。
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