焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
【ありがとう。じゃあ今夜でお願い。急いで仕事を終わりにする】

【了解。私も頑張るわ。終わったら杏の家でいい?】

【いいよ。じゃあなにか用意するね】

お弁当を食べながらそんなやり取りをして、昼休みが終わる前に早く帰れるよう仕事に取りかかった。


明日に仕事を回して定時で上がり、スーパーでお惣菜とビールなどを買い込んで自宅へ向かう途中、ちょうどタイミングよくみどりも仕事を終えて合流した。

「杏、久しぶり~! 幸せ生活を満喫中かな?」

会うなりバシバシと背中を叩くみどりに苦笑い。

「いや、まぁ……」

「なに? その歯切れの悪い返事は。どうせ相談したいことって織田さんとのノロケ話でしょ? あ、ビールがある! お惣菜のチョイスもいいじゃない」

私が手にしていた買い物袋をひとつ持ってくれたみどりは、嬉しそうに覗き込む。

「じゃあ今夜はビールを飲みながら、杏のノロケ話をたくさん聞いてあげるね! あ、もちろん私の話も聞いてよ?」

「それは、うん」
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