焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
どうやらみどりは、相談事は織田くんのことだと思っているようだ。だけどここは道の真ん中。

こんなところでする話ではないと思い、彼女の話に合わせて頷き家路を急いだ。

そして家に着き、まずは乾杯してお惣菜を食べながらみどりに「それで?」と聞かれ、いざ本題を切り出したものの……。

「 な、なによそれ!! どの口がやり直したいって言うの!? それにあいつ、杏にそんなストーカーまがいなことをしていたの!?」

私の話を最後まで聞くや否や、彼女は怒りを露わにした。

「どうしてすぐに私に言わないの!」

「いや……だってみどり、すごく忙しそうだったから……」

みどりの迫力に圧倒されながらも答えると、すぐさま声を被せてきた。

「忙しくたって相談に乗るくらいできるから! 電話だけで済んだからいいものの……なにかあってからじゃ遅いんだからね!? 杏のことだから、誰にも話していないんでしょ!?」

「う、うん」

頷くと彼女は盛大なため息を漏らした。

「杏らしいというか、危機感がないというか……。それでちゃんと着信拒否にしたんだよね?」

「……はい」
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