焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
その後、早々と私の自宅を後にしてみどりの住むマンションへ向かった。

都心から少し離れた場所になる彼女のマンションは、私が住む地域より家賃が安く、みどりは2ⅬⅮKの広々とした間取りの家に住んでいる。

「空いている部屋を使ってね」

「うん、ありがとう」

荷物を空き部屋に置き、ふたりで布団の準備をして、持ち帰ったお惣菜をテーブルに並べる。

そして再び乾杯をしたものの、彼女の部屋の部屋には至る所に高城さんの存在がある。

仲睦ましく映る写真に、彼の着替え。きっと高城さん頻繁にみどりの部屋を訪れているんだろうな。

私がいることでみどりは、高城さんと過ごす時間が少なくなっちゃうよね。そう思うと申し訳なくなる。

「ごめんね、みどり。迷惑かけちゃって」

改めて謝ると、みどりは頬を膨らませて私の隣に腰掛けた。そして両手で頬を挟んだ。

「ちょっ……! みどり!?」

すぐに彼女の手に触れて退かそうとしたけれど、それを許してくれない。
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