焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
「えっと……買い忘れはないよね」

無事に仕事を定時で上がることができて、向かった先は家の近所にある大型スーパー。そこでたくさんの食料を買い込んだ。

昼休みが終わる前に戻ってきた門脇部長に、織田くんが戻ってきたこと、今夜会うことを伝えると心底安心した顔を見せた。

そして『またなにか困ったことがあったら、いつでも頼れ』とも言ってくれた。

最後に『これでやっと女の子と遊べる』って聞いた時は、やっぱり門脇部長は門脇部長だよねとガッカリしちゃったけれど、彼には心から感謝している。

そしてますます尊敬してしまった。

私もいつか部下を持つようになったら、門脇部長のような上司になりたいと思うから。

会計を済ませ、両手にビニール袋を持ってスーパーを後にし、久しぶりの通る自宅への道。

あと少しで織田くんに会えるかと思うと、楽しみでしかたない。もしかしたらもう織田くんは、渡した合鍵を使って部屋で待ってくれているかも。

そう思うと浮足立つ。早足で自宅へと急ぐ。
< 210 / 266 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop