焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
そこで陸人に二度と私に近づかないと念書を書かせてきたんだ。それと陸人から私へ『ごめん』と伝言を預かってきた。

織田くんはそのまま私の家に泊まってくれて、明日からはまたしばらくみどりの家にお世話になることになった。

彼はふたりっきりになると片時も離れず、なにも聞かずにただ抱きしめてくれた。

そのおかげで私はぐっすり眠ることができたんだ。

「……織田、くん?」

頬に触れて名前を呼ぶと、瞼がピクリと反応し、彼はゆっくりと瞼を開けた。

そして私を視界に捕らえると織田くんの唇は、柔らかい弧を描く。

「おはよう、滝本。よく眠れた?」

「うん……」

寝起きだからか、織田くんの声は擦れていて妙にドキドキする。

「そっか。……よかった」

安心した顔を見せ、織田くんは私の身体を強く抱きしめた。まるで私の存在を確かめるように。

起きたばかりなのに、こうして彼のぬくもりに包まれているとまた眠っちゃいそう。

瞼が重くなってきた頃、織田くんは口を開いた。

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