焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
さっそく食べようとフォークを手にしたものの、タルトの上にフルーツと一緒に乗せられているある物に目が釘付けになる。

「え……これ」

びっくりして、タルトと織田くんを交互に見てしまう。

すると彼は照れくさそうにハニかんだ。

「ベタでごめん。……滝本と再会したこの場所で、プロポーズしたかったんだ」

プロポーズって……嘘でしょ。

信じられなくて目を剥く。そんな私に彼は真剣な面持ちで気持ちを伝えてくれた。

「俺たち、まだ再会して付き合うようになって日は浅いけど、これから先もずっと滝本と一緒にいたい気持ちは変わらない自信があるんだ。……俺の仕事が仕事だから、普通の人たちに比べたらふたりで過ごす時間は少ないと思う。だからこそ、共に過ごせる時間を大切にしたいんだ」

「織田くん……」

彼の言葉が嬉しくて、目頭が熱くなる。
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