焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
ひとりでノリ突っ込みをしていると、織田くんは私の質問に答えてくれた。

「トレーニングは毎日欠かさずしているよ。身体が資本だしな。……滝本だって普段から仕事のことばかりじゃないのか? さっき、ショッピングモールで本屋に立ち寄った時、美容雑誌を買っていただろ?」

織田くんの言う通り、さっき本屋で今月の美容雑誌を二冊購入した。流行のものや、これからヒットしそうな商品の参考に毎月買っていた。

「これは仕事で……。でもほら、普段自分でも使える情報も見つけられるし、一石二鳥と言うか……。それにやっぱり楽しいから苦じゃないの」

自分で考えて判断しないといけない仕事だけれど、だからこそ常に緊張感を持って仕事に当たれている。

結果に結びついた時の達成感を一度味わうと忘れられなくて、また頑張ろうと思える。

「そうか。……でもなんかわかるな。滝本見ていると、本当に仕事が楽しいんだろうなっていうのが伝わってくるから」

隣を歩く彼を見ると、私に優しい瞳を向けていてまた胸が苦しくなる。
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