僕に君の愛のカケラをください
「じゃあ、俺は帰るわ。唐揚げご馳走さま。マジうまかったよ」
引き留める葉月に、
「これから実家に帰ってやることあるし、お前達を見てたら美咲にも会いたくなった」
と靖晃は言った。
美咲とは、靖晃の幼馴染みで現在、大学四年生の彼女。
中間美咲、21歳。靖晃の実家の隣に住んでいて、大学卒業と同時に結婚する約束をしているらしい。
「ずいぶんとお若い彼女なのですね」
「ロリコンって言いたいの?」
「いえ、萌えに年齢も性別も、生物学的分類も関係ありません」
ぶっ、と靖晃が吹き出す。
「さすが、キュ◯ブラック」
「???」
「じゃあ、ジロウと蒼真をよろしく。また、月曜日ね」
首を傾げる葉月と蒼真に、靖晃は手を振って帰って行った。