僕に君の愛のカケラをください
お互いにお風呂に入り、リビングでDVDを見ているとあっという間に0時になった。

明日も休みとはいえ、葉月は今後もジロウの授乳のために2~3時間おきに起きるのだ。

「蒼真さん、私、もう寝ますね」

ソファから立ち上がった葉月の腕を蒼真が掴んだ。

「あ、その,,,」

蒼真は、咄嗟にしてしまった自分の行動に戸惑って俯いた。

葉月はじっと蒼真を見つめた。

「私にどうしてほしいですか?」

蒼真は戸惑って、葉月の目を見ない。

「蒼真さん、私は無視したり怒ったりしませんよ。だから本音を伝えてください」

「そばに,,,いてほしい」

葉月はにっこり笑って蒼真を抱き締めた。

「良くできました。ジロウの準備もしてきますから、蒼真さんはお部屋で待っててくださいね」

笑顔で駆けていく葉月を見送りながら、蒼真は幸せな気持ちを噛み締めていた。
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