僕に君の愛のカケラをください
葉月が帰ってこない。
夕方、蒼真がK&Sを出るときに、残業になりそうだと葉月が言っていたが、すでに21時半だ。
蒼真は、取引先の接待を早々に切り上げ21時にはマンションに帰宅した。
メッセージアプリには、葉月からの連絡は入っていないし、電話の着信もない。
"こちらから連絡して迎えに行こうか"
と蒼真が考えていると、メッセージアプリに葉月からの着信が表示された。
『思ったよりもパソコン作業に時間がかかり、さっきまで会社で残業していました。大亮さんが車で送ってくれるというので一度、自宅のマンションに戻ります』
メッセージの内容を見て、蒼真の表情が曇る。
葉月が車の中という密室に、大亮と二人きりでいる。
そう思うだけで、胸の中のモヤモヤがドンドンと膨らんでいく。
『ジロウは鳴かないし、この様子だったら、私のマンションに戻ってもご近所にバレることもなさそうです。蒼真さんも疲れているでしょうから、今夜は広いベッドでゆっくりとやすんでくださいね』
続くメッセージで致命傷を与えられる。
もしかして、葉月は今夜、大亮に告白されてそれを受け入れたのだろうか?
その流れで、大亮と二人、葉月のマンションで過ごすことになったのか?
それとも、大亮が蒼真のように同居を申し出て、明日からはそちらで暮らすことにしたとか、、、。
「イヤだ」
蒼真の心の中にドロトロとした闇が広がっていく。
蒼真はスウェットの上に薄いジャケットを羽織ると、車のキーを取り、玄関を飛び出していた。
夕方、蒼真がK&Sを出るときに、残業になりそうだと葉月が言っていたが、すでに21時半だ。
蒼真は、取引先の接待を早々に切り上げ21時にはマンションに帰宅した。
メッセージアプリには、葉月からの連絡は入っていないし、電話の着信もない。
"こちらから連絡して迎えに行こうか"
と蒼真が考えていると、メッセージアプリに葉月からの着信が表示された。
『思ったよりもパソコン作業に時間がかかり、さっきまで会社で残業していました。大亮さんが車で送ってくれるというので一度、自宅のマンションに戻ります』
メッセージの内容を見て、蒼真の表情が曇る。
葉月が車の中という密室に、大亮と二人きりでいる。
そう思うだけで、胸の中のモヤモヤがドンドンと膨らんでいく。
『ジロウは鳴かないし、この様子だったら、私のマンションに戻ってもご近所にバレることもなさそうです。蒼真さんも疲れているでしょうから、今夜は広いベッドでゆっくりとやすんでくださいね』
続くメッセージで致命傷を与えられる。
もしかして、葉月は今夜、大亮に告白されてそれを受け入れたのだろうか?
その流れで、大亮と二人、葉月のマンションで過ごすことになったのか?
それとも、大亮が蒼真のように同居を申し出て、明日からはそちらで暮らすことにしたとか、、、。
「イヤだ」
蒼真の心の中にドロトロとした闇が広がっていく。
蒼真はスウェットの上に薄いジャケットを羽織ると、車のキーを取り、玄関を飛び出していた。