ONE〜想いは一つ〜
そんな事を話していると、部屋にコール音が響いた。

「はい、東和救急救命センター」

谷岡先生が受話器を取った。

「こちら、救急指令センターです。患者の受け入れお願いします。……」

みんな、救急隊の声に反応する。
センターの患者の状態を確認、それを聞いていた中元先生が、受け入れを了承した。

谷岡先生が返事する。

「受け入れokです」

「ストレッチャー用意しろ!」

和やかだった部屋が緊張感で包まれる。

「佳織、あ、夏帆行くよ」

「あ、うん。分かった」

由香里は私を夏帆と呼び直し、準備にかかった。
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