ONE〜想いは一つ〜
機械音が鳴り男性の身体に電流が走った。
「まだだ」
「はい」
私は心臓マッサージと人工呼吸を続けて行った。
そして、2回目AEDを作動させた。
「離れて!」
再び、男性の身体が揺れた。
さして、指先が、動くのが見えた。
「先生!」
中元先生も見ていたのか、何も言わず黙って頷いていた。
「離れて、通して下さい」
それとほぼ同時に、救急隊が入ってきた。
よかった、これでもう大丈夫だ。
救急隊も中元先生の顔を知っていたようで、先生がいてくれるなら大丈夫ですね、と安心していた。
私は、横について挿管の補助を行い、もう一人の救急隊に状況説明を行っていた。
「倒れたのが、11時45分頃、そこからすぐに心マと人工呼吸、で2回AEDを作動させました。自発呼吸が戻ったのがそれから10分後ですね、55分でした。時計を見たのが。意識レベルはE1V1…あ、ごめんなさい。IIの…」
しまった、いつものくせでGCSで答えてしまいそうになってた。
今の…聞かれなかったよね…
そっと、中元先生を見たけれど、気がついてなかったみたい。
よかった…
私は、医師としていつも使っていた意識レベルの指標であるGCSをうっかり出してしまっていた。
「南條」
「は、はい」
「俺、このまま救急車に同乗して行くから。悪いが車乗って来てくれ、これキーと駐車カード」
「え?え?あ、はい」
そう言うと、中元先生は救急隊と一緒に行ってしまった。
「まだだ」
「はい」
私は心臓マッサージと人工呼吸を続けて行った。
そして、2回目AEDを作動させた。
「離れて!」
再び、男性の身体が揺れた。
さして、指先が、動くのが見えた。
「先生!」
中元先生も見ていたのか、何も言わず黙って頷いていた。
「離れて、通して下さい」
それとほぼ同時に、救急隊が入ってきた。
よかった、これでもう大丈夫だ。
救急隊も中元先生の顔を知っていたようで、先生がいてくれるなら大丈夫ですね、と安心していた。
私は、横について挿管の補助を行い、もう一人の救急隊に状況説明を行っていた。
「倒れたのが、11時45分頃、そこからすぐに心マと人工呼吸、で2回AEDを作動させました。自発呼吸が戻ったのがそれから10分後ですね、55分でした。時計を見たのが。意識レベルはE1V1…あ、ごめんなさい。IIの…」
しまった、いつものくせでGCSで答えてしまいそうになってた。
今の…聞かれなかったよね…
そっと、中元先生を見たけれど、気がついてなかったみたい。
よかった…
私は、医師としていつも使っていた意識レベルの指標であるGCSをうっかり出してしまっていた。
「南條」
「は、はい」
「俺、このまま救急車に同乗して行くから。悪いが車乗って来てくれ、これキーと駐車カード」
「え?え?あ、はい」
そう言うと、中元先生は救急隊と一緒に行ってしまった。