ONE〜想いは一つ〜
私の心配をよそに、それからの救命は、何台も救急車が来て、中元先生を意識するどこほこ、そんな暇さえもなく、時間は慌ただしく過ぎていった。

「終わったー!今日はなんだかいつもより、来るのが多かったよね。あ、夏帆お疲れさん!」

「お疲れ様、麗華。またね」

無事夜勤を終えた私は麗華とともに、外に出た。

麗華と別れ、駐車場に向かった。

日差しの強さに辟易としながら、ドアロックを外し車に乗りこもうとした。

「南條!」

声の主が誰なのかは分かっていたけれど、私はその声に反応する事なく車に乗り込んだ。

顔をまともに見る事なんて出来ない。

中元先生が何かを言いながら、こっちに向かってきていたが、私はそれを無視して車を発進させた。


中元先生…ごめんなさい。
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