ONE〜想いは一つ〜
由香里からの電話を切った私は、どうするべきなのか悩んだ。

一緒になんて…働ける訳ないじゃない。
いや、今なら医師として一緒に働ける…
隠さなくてもいいんだと思う気持ちと、あの時の事を気付かれたら?と言う交差する気持ちに挟まれてしまった。


だけど、このまま南條にいる気がない私は、救命で引き続き働けるならそれよありなのか、と。


「医局長、遅くなって申し訳ありません。今日、お時間取れますか?」

私は意を決して、医局長に電話を入れた。


自分を取り戻す為に。
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