アリス道
「あ…お兄ちゃーん」



ハロハロに連れられて着いたちっちゃなキッチンには

一人のうさ耳の男の人…


こっちが本物のお兄さんかな?





「ん?ハロハロ?散歩は終わったの?」

「うん。収獲ありってやつだよお兄ちゃん」




はぃ?!
収獲?!





「収獲って…人間?」

「んー…よくわかんないけどあの丘で泣いてたの」

「へぇ」




うぅ…なんか兎のお兄さんに見られてる…


この人はさっきの猫の人よりはいい人そうだな……





「君…名前は?」

「え?!あ…杏です…」




びっくりした…急に話しかけられた…





「杏ね」

「つーかお前はなんで丘にいた訳?」

「へぁ?!」





いつの間にか私の後ろにさっきの猫の人が…

ちちち…近いしッ!!






「人間なのにね」

「変だからお兄ちゃんに聞こうと思って連れてきた」





な…なんか…

泣けてきた…





「…ぅぅ…」

「?!」

「ふぇ…グスッ…」





知らないとこにきちゃって…喋る兎に連れられて…


兎と猫のコスプレした変な男の人たちに囲まれて…



怖い…

なんで私がこんな目に
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