DESK BATTLE

式が終わり
教室へ向かう最中
先輩が話しかけてくれた

「お前スゲエな
ほとんど1位じゃないか
俺の得意科目の数学も越されちゃって
俺情けないな〜」

軽く言ってるけど
俺はすぐに感じた
この人は俺と同じ人種だ

「そんなことありません
加藤 慎太郎さん
ただ勉強を頑張っただけですよ
それに、英語だって…」

俺はそこまで言って
言葉に詰まった

「あー…あの二村って子?
あの子帰国子女らしいよ
ハーフらしいし
持って生まれてきたんじゃない?」

皮肉たっぷりの声色で
加藤さんはそう言った

「才能」

負けるものか
何としてでも勝ってみせる

俺は拳を強く握った



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