総長さんが甘やかしてくる①(※イラストあり)
一度も愛情を注いではもらえなかった。
熱が出て苦しくても、
『うつさないで』
隔離されるだけで病院には連れて行ってもらえなかった。
怪我をして帰っても消毒どころか心配もしてくれず、むしろ『使えない』と呆れられた。
言葉の暴力は受けても
青あざや火傷を作られることはなかった。
首をしめられたこともない。
ぶたれる方がマシな生活だったのかもしれない。
証拠があれば、逃げ場ができたのかもしれない。
かつてわたしの楽園だった、いまでは地獄のような、あの場所から。