総長さんが甘やかしてくる①(※イラストあり)


「昨夜、ここで別れてから。家でも。オッサン迎えに行ってるときも。働いてるときも」


わたしのこと、

そんなに考えていてくれたんですか?


そして例のオーナーさんからお迎えの連絡あったんですね。お疲れさまです!


「なにをしていても、ふと夕烏の顔が頭をよぎる。不思議だな」


わあわあ。

会えない時間も思い出してもらえているなんて、嬉しすぎる。


っていうか……、


「わたしもです」

「!」

「わたしも総長さんのこと、たくさん考えていました。昨日の出来事を振り返っては夢みたいな夜を過ごしたな、と感じたり。総長さん職場に着いたかな、とか。愁さんのパンツみて……」


って、この話はしなくていいよ!!


愁さんのみて総長さんのもこういうタイプなのかなー、なんて想像したわたしはヘンタイさんだ。


「……愁のパンツ?」

「なんでもないです」

「なんでもなくないだろう」


目が据わっていませんか総長さん!?


(まさか。引かれちゃったんじゃ、)


「あいつ夕烏の前でズボンおろしやがったのか」


!?


「ち、違います。洗濯のとき、見えるじゃないですか」

「…………」

「総長さん?」

「愁のやつ。夕烏の下着たたんだのか」


(!!?)


「ふ、不可抗力というか。わたしのだけたたまないなんて逆に意識しちゃいます」

「…………」

「愁さんはわたしのこと妹だとハッキリ言いましたし。気にしてませんよ」


呪文みたいに唱えていました。


「なんにもやらしくないですから……ね?」

「そうだな」

「はい。えっと。買い物、行きませんか」

「ああ」

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